精神科薬物の「官能的評価」各薬物別 BBS
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タイトル Re: パロキセチン ・ パキシル について。
投稿日: 2007/12/30(Sun) 17:41
投稿者ysy

先生の「官能的〜」の著書、渋谷の紀伊国屋で読ませていただきました。さすがに購入には勇気がいるので、立ち読みで申し訳ありません。パキシルを飲んでいなかったら普通に購入したと思いますが。東京に住む40歳の有職主婦です。初めて投稿させていただきます。宜しくお願いします。

パキシルを服用して半年になります。本の中でほかの方もおっしゃっていましたが、今感じていることは、「世の中の人はこれが普通だったのか」ということです。
ジェットコースターのような激しい感情の起伏、いつも何かが不安で不安で仕方がない、喜怒哀楽が激しすぎて自分で自分がコントロールできない、というのが普通でした。

不眠・過度のアルコール摂取から始まった通院でした。ベンザリン服用し1ヶ月たって担当医師から、「そういうのを楽にする薬があるから試してみませんか」と言われ、最初は断り(いよいよ自分も精神病という感じが否めなかったので)、先生は無理強いをしない方なのですが、2回目に言われたときは、精神科通院もなんだか長引く予感がして速く直したいという焦りから、パキシル10mg服用が始まりました。

まず、即実感したのは性欲減退、前日までやりたくて仕方がなかったので、間違いない大きな変化でした。
しばらく10mgで際立った変化を感じなかったのですが、20mgになり、眠くて眠くて、会社で午後30分医務室で眠るのが習慣になり、心に不安がなく、あたたかく、心地がいいのを実感しました。「普通の人にとってはこれが普通だったのか」というのが感想です。ウイスキーをロックで何倍も飲んでも最後は眠れなかったのが、たった2錠・20mgで不安がなくなる。毎日生きていればさまざまなことが起こり、人も物も変化していく中で、何が起こっても、穏やかに受け止められる、パキシルがあると自分がしなやかに強くなれる気持ちになります。
一方、喜怒哀楽を示すのがめんどうになり、無表情だと周りが心配するので少し口角だけ微笑んでボーっとしている、効率とか生産性とか利益とか目標とかもうどうでもいいや、といういい加減な人になってしまっている感じです。会社があるので、眠気は副作用となってしまいますが、会社がなければ、決していやな副作用でなく、眠くなったら眠って休む、そんな生活になればもっと幸せ、という感じです。会社は私に休職しろ、とうるさいのですが・・・。
ただし、睡眠は今でも2時間に1回目がさめます。(マイスリーも処方されていますが飲んでいません、効果が同じなので)

私は担当医師のアドバイスはすごく大きいと感じており、私よりも年齢下と思われる医師は「この薬をいろいろ言う人がいるかもしれないけどそんなの聞かなくていいから、僕の言うことを聞けばいいから」「もう、目標を持つのはやめましょうよ」「そうそんなの適当にやっていればいいんですよ」「あなたは6割くらいの力を出して普通の人と同じなんだから、6割でやりなさい」「自分が気持ちのいい、と思う判断でやればいいから」・・・無責任で、この人はなんてい言うことを言うんだろう、と最初は驚きました。会社でこんなことを言っていたら間違いなくドロップアウト、今まで私にこんなことを言う人はいなかったです。が、薬がやわらかなあたたかなコートになっており、その上に、2週間に一回、まったく価値観の違う人(しかも医師なのでおのずと権威が上)のことばにより、自分の行動や考え方を変えていくことが治療には必須なのではないかと


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