精神科薬物の「官能的評価」各薬物別 BBS
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タイトル Re: ロラゼパム ・ワイパックス について。
投稿日: 2010/04/02(Fri) 19:19
投稿者EBM

向精神薬では、最も付き合いが長く、不安障害から付き合いが始まり、不安・焦燥感が強い鬱の現在に至るまで、ずっと欠かしたことのない薬です。
当初は、抗うつ薬と合わせて、0.5mgを1日3回、現在は、同量を朝夕の2回+不安発作時の頓用として処方されています。

強い不安・焦燥感と動悸が主訴の割に、当初は飲んでも飲まなくてもどっちでもいい、むしろどちらかというとあまり飲みたくない薬でした。
下戸のせいか、飲酒時のような意識がシャープでない状態(抑制が緩んだ状態)にあまり親しみがなく、ワイパックス服用時の(多分それが抗不安薬の正しい作用なんでしょうが)自分が不確かでぼやけている感覚になかなか馴染めませんでした。

飲み始めた当初は、眠気が強く、意識の焦点が絞れない(散漫になるというか、マルチフォーカスな感じで、どこに焦点を合わせればいいのか混乱するような感覚)、思考が緩慢になり集中して考えることができないなど、とても違和感があり、(ワイパックスのせいとは言い切れませんが)バイクで転倒してからは、就寝前のみ服用していました。
就寝前に飲むと非常によく寝付けました。元々、朝よりも夕方以降に不安と焦燥感が強まる傾向があり、夜寝つけても自分の鼓動に驚いて飛び起きるということが結構あったのですが、ワイパックスを飲むようになってからはなくなりました。

最初のネガティヴな印象を長く引きずり、鬱で入院するまでは何となく睡眠導入剤的に漫然と服用するに留まっていましたが、今は処方通り朝も飲んでいます。当初感じた違和感もさほど感じなくなりましたが、それでも服用後1〜2時間は、眠れるような環境(ソファでTVを見るとか本を読むとか)に身を置いた途端、魅惑的な睡魔が襲ってきます(ただ、長くは続かないのでピークをやり過ごせれば問題ない)。

ワイパックスに対する印象がガラッと変わったのは、発作時に頓服として使用したのがきっかけです。それまで、ワイパックス=頓用という知識が全く無かったので、不安発作が起こった瞬間に飲んだことはありませんでしたが、入院中に不安発作で動悸と涙が止まらなくなることが頻繁にあり、あの即効性にはかなり助けられました。恩着せがましくない抜けの良さというか後腐れの無さも(特に頓用の場合は)好ましいです。


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